「WHAT'S NAME」
沖田さん 作
※この話は絶対に後戻りすることなくよんでください。
「今日は僕、ドラえもんと勝負をしてくれ。」
「あ、言っとくけど勝負ってのは読者の君と僕との勝負だからね」
いや難しいことはない。君はこのお話を絶対に後戻りしないで読むこと。
それで最後の僕からの質問に答えてくれ。
答えられないときは・・・そうだね。ドラ焼きでもおごってもらおうか。
ルールはそれだけ。
では始まるよ。
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ある冬のこと。窓の外には雪が積もっています。
君は教室で勉強を教えている塾の先生です。いまちょうど、そこに見知らぬ男の子が入ってきました。
「入会希望者だろうか・・?」先生は心のなかでおもいました。
先生が心配そうに尋ねます。
「ボク、名前は何ていうの。」
「教えないよ。でも、これから出すクイズに答えられたら教えてあげてもいい。」
先生は少し「ムッ」としましたが、ひとまず引き下がることにしました。
「準備いい? 第1問。」
「165に3367をかけるといくつ?」
先生は面食らってしまいました。(これクイズかよ・・・・。)
「暗算でやれっていうの?」
「当然、正解はね55万5555。5が六つだよ。」
子供は涼しい顔をしています。
「それはムリだよ。君はそろばんでもやってたの?」
「どーでもいいでしょ。はい次。333667と2331をかけるといくつ?」
子供は続けます。
「知るか・・・・。というか君は何しに来たの?」
「ちゃんと考えてよ。答えはね7が九つ並ぶよ。」
先生の話の後半を無視して子供はさらりと答えます。
「おい、いい加減にしろよ。お前は本当に何しにきたんだ?」
先生は強めに言います。
「うるさいなあ。そっちが名前を聞いてきたんだろ。計算もできねーくせに。」
プチ・・・・。
「おい。ふざけんな。その態度はなんだ」
そう言って先生はとうとう子供の頭を叩き始めました。
子どもは泣き出しました。
「えーん。ひどいよぉ。」
「うるさい。黙れ。帰れ。」
先生はそういったあと、思い出したように、
「ついでにおまえの名前も言いな」
「えーん、えん。教えるよ。ぼくの名前は『のび太』って言うんだ。
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さーて問題だよ。子供の名前は分かるよね。
じゃ、先生の名前を答えて。
分かった君の勝ち。分からなかったらドラ焼きね。
おっと、読み直したら反則だよ。ここで目をつぶってよく考えてね。
降参? しょうがないなあ。 では最初からもう一度よく読むことだね。