今天是康夫的生日。

(今日はのび太の誕生日。)

野比のび太(11)

 

永遠の11。

 

現在、処遇を待ちながら、誕生日が来た。

 

そう、そして!

 

その日が来た……!

 

年に一度のBIGイヴェント

 

そう、それは―――!

 

正直、なんて言えばいいのやら……。

 

のび太「えええええぇぇぇぇぇ!!!???」

 

のび「ちょッ!魔って!あッ間違えた!待ってッ厄年ッ!意味不明ィィィィィィ!」

ドラ「はいはい、わかったよ。」

のび「ドラえもん!いたのか!ありがとう、君は友達だ!

招待状を出しても、誰も来なかったものな〜。

ドラ「そりゃぁ、そうだよ、のび太くん。みんないないんだもん。」

のび「どうしたのみんな?どうして僕達以外お祝いしてくれないの?」

ドラ「スネ夫はキリマンジャロへ、静香ちゃんはハワイ、ジャイアンは店番だって」

のび「うわぁーん!静香ちゃんがいないなんて……。あのクソゴリラ、店番って何?

自分のあのほぼ産業廃棄物と等しいリサイタルの時は店番なんかしないくせに……。」

ドラ「こんなの聞かれたら間違いなく終わりだね。」

のび「うん。首と胴体と足をひきちぎられるだろうな。

ピンポーン

ドラ「あ、来た来た。」

のび「誰?お客さん?」

ドラ「うん、君の元・花嫁

のび「何かものすごく嫌な予感が……。」

ドラ「いらっしゃ〜い。」

?「こんにちは。」

その頃、のび太はふすまに耳をそばだてていた。

のび「まさか……!あのクソゴリラの妹、ミニゴリ!?

あ、そういえば、ミニモニ。っていたなぁ……。」

その頃玄関では。

ドラ「あ、なんだ副館長?ジャイ子ちゃんじゃないんだ……。」

出木杉「やあドラえもんくん。のび太くんの誕生日おめでとう。」

ドラ「今日はなにをしに?」

出木杉「え?だから、今日のび太くんの誕生日だよね?

だから、お祝いに来たんだよ。」

ドラ「君には招待状出さなかったっぽいよ。のび太くんが。

『お前だけには会いたくない』んだって。」

出木杉「そんなこと言わないでさ……。どうせ誰も来てないんでしょ?

ドラ「うん。正直、あの半引きこもり、友達いないからね。」

出木杉「だからさ……。」

ドラ「うんいいよ。ドラ焼き白あん(税込138円)一世紀分頼むわ。

出木杉「く……ッ厄年ッ!いいよ、後で買ってあげるよ。」

ドラ「わーい!ありがとう、流石あの半引きとは違うわ!」

出木杉「(あの眼鏡猿の立場の方が楽だったとは)」

ドラ「心のつぶやき、何いってんのか分からないよ。」

出木杉「うわあぁぁぁ!滑ったぁぁぁ!

そしてその後、いろいろ銃声や毒入りシャンペンイッキ大会とかあった後。

出木杉「ははは。相変わらず、面白いなぁ、のび太くん?」

のび太「(完全無視)ドラえもん、もうすぐ『ギロチンマン』の時間じゃない?」

ドラ「あ、本当だ。でも、今日は甲子園東東京の試合があるから、中止っぽいよ。」

のび「ええええええ!?あんなのはMHKっでやってよ!」

ドラ「まあまあ。アニメ毎日見るよりはマシだよ。

たまには、あの高校球児たちの活躍から、何かを学び取ってよ!」

出木杉「人の話聞いてた?」

のび「(完全無視)でもさぁ〜。あんなの後でニュースとかで結果だけ発表するよ。見なくても

よくない?」

ドラ「生で見るからいいんだよ。またこれが。」

のび「パパ臭いよ、ドラえもん」

出木杉「人の話を聞けーーー!!

 

のび「……(物をみるような眼で)

 

ドラ「……(軽蔑のまなざしで)

 

出木杉「ふ、フフフ……」

ドラ「ああ、君いたの?」

のび「出木杉ってさ、変換する時面倒なんだって!じおすが言ってたよ。」

出木杉「なぜその話題!?」

のび「後、よく出来杉に間違えられるそうだよ。木が来になってるんだって。」

出木杉「ガガガガガガガガガッガガガガッガーーーーーーーン!」

ドラ「ガ多いね。そこまで多くする必要は?」

のび「(やった!きっと出木杉は返しがたい脱力感に襲われているに違いない)」

しかし……。この後、のび太は出木杉以上の脱力感に襲われることとなる……。

そう、その地獄はすぐに近づいていた……。

『きっと来る〜♪きっと来る〜♪』

映画リン○にふさわしい挿入音が流れてもおかしくないこの状況、修羅場――すなわち、あのミニゴリ。がいたのだ。

 

 

玄関の前に!!

 

 

ピン……ポーン……

のび「まさか、静香ちゃんが帰ってきたのかな?」

ドラ「それはないな。ほら、のび太くん。外をごらん。」

のび太は、外を見た。

信じられなかった。あそこまで、濁った空があっただろうか?

からすが飛び回り、外からは東京湾の埋立地よりも酷すぎる異臭がした。

さすがに、出木杉も気が付いた。

出木杉「ウッ……なんだこの臭いは?嗅覚がイカれるどころか、鼻が腐りそうだ!」

ドラ「あ、やっと来たな、あの花嫁予備軍が来てくれた!」

のび「え!?嘘だよね?まさか、本当にミニゴリ。が来たってのか!?」

ドラ「誰それ?」

のび「ほら、1980年代に本名論争の中心だったあのミニゴリ。!」

ドラ「ジャイ子くん?」

のび「そうだよ!あの漫画ヲタだよ!」

ドラ「え〜!?それは酷いんじゃない?」

出木杉「そうだよ、おめでとう。花婿くん。」

のび「何復活してんだよ、この影薄!」

出木杉「行くぞ、野比のび太!次は僕のターンだ!」

ドラ「遊★○★王?

のび「誕生日だけは、まともに過ごさせてくれェェ!」

出木杉「僕を無視した罰だ!『どうぞ入ってきて下さ〜い!』」

のび「あけるな!そのドアを開けないでぇぇぇ!『ピーーーーー!』と呼ばないでぇぇぇ!」

 

 

ガチャッ

 

 

こうして、人生最悪のバースデー会となった。

しかも、ジャイ子・出木杉という静香と結婚という運命を狂わせるキャストが揃ったのだった。

のび太は、なぜかジャイ子と結婚するという方向に話が進んでいた。

当のジャイ子は、興味なさそうにのび太を見つめていたので、更に怒りが彷彿した。

 

 

花婿は厄年ッ!

 

★終わり★

2006年度

 

じおす「とりあえず、プレゼント。」

     

 

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