壊れた時計 壊れた青狸

抹消さん 作

 

※この話には少々過激な表現が含まれています。言葉の意味などは一切お答えできません。

 

現在、僕は18歳浪人のみでありますが、彼女というものがおります。それも飛びっきり美人な子です。

今日はホワイトデーなのでもらったチョコのお返しをしようと思ったのですが…

「これはひどいよドラえもん!!」

 待合場所の公園のベンチで頭から血が吹き出んばかりに目の前にいる狸に似た青いロボットに暴言を吐いた。

「せっかくキミのためにデートのてじゅんをアドバイスしてやったんだ、文句を言うな。」

「文句とか言う問題じゃねーよ!!これを見やがれ!!」

 僕はポケットから自分のケータイを取り出し、昨日静香ちゃんに出したメールの履歴を見せた。

「これのどこが悪いんだい?」

「ふざけんな!何だよこれは!言ってみろ!!」

「浪人でプーでお漏らし野郎の私にくださったチョコレートの味は忘れておりません、どうかこの豚野郎の心ばかりのお返しを

受け取ってくださいませ。」

「何でこんな卑屈な文章なんだよ!!」

 手にある携帯をドラえもんの頭にたたきつけた。

「本当の事を書いたまでだ。」

 ドラえもんは自信たっぷりに断言しやがった。

「キミそんな風に俺の事を思ってたのかよ!失望した!!」

「まあまあ、もしかしたら静香ちゃん、Sかも。」

「ボケエエエエ。」

 あまりの怒りに立ちくらみを起こして倒れてしまったほうがよかったのだろうか?今すぐここから立ち去りたい気分だ。

「次だ!プレゼントを君に頼んだが何だコレは!?チェェェイ!!!」

 ホワイトデー用に包んでもらっている袋を破り捨て中にある妙に先端部分がたくさんある鞭を取り出した。

「コレはいったいなんだ?俺がM男だとでも言いたいのか?」

「コレは薔薇鞭だよ?知らないのかい?M男の癖に。」

「だからM男じゃないといってるだろが!」

取り出した鞭でドラえもんを力いっぱいぶん殴った。

「それは音を楽しむためのものだ、人を殴るのには向いてないぞ。」

 ドラえもんは仁王立ちで痛みを諸共せず見下したように僕に言った。

「妙に詳しいな?」

「お前の孫はそれだぞ。」

「きびしー!!」

 自分の孫の性癖にも驚いてしまった。まあ、他人の自由というか、実は僕にもその種が。

「俺は違うよな、ウン。」

 つい自分を確かめたくなって小言で言ってしまった。

 それを察したのかドラえもんは僕の肩に手を置きやさしく

「ああ、お前もその気になればあるさ。」

と言い放った。

 さすがの僕もぶちきれ近くにあった金属製のゴミ箱でドラえもんのボディーがへこむぐらいたこ殴りにした。

「僕はそんな変態じゃないぞ!!」

「プシュルル…」

 ドラえもんのボディーから奇妙な音がしたがお構い無しに殴っていった。

「アハ、アハハハハハアアア!!」

 ついには半笑いで殴り続けてしまう自分が公園のど真ん中にいた。

 さすがに口論から目立っていたのか、野次馬が大量に集まりその中の一人がパトカーを呼び、そして僕は連行された。

 

「悪いとは思ってたんです、でも好きな子にコレはないでしょ。」

 ドラえもんは人じゃなかったので傷害罪は免れたらしい。とりあえず釈放されることになり交番を出る。

 目の前には夕闇を背景に静香ちゃんが足を貧乏ゆすりしながら交番近くの電柱に腰をかけながら僕の帰りを待っていたようだ。

「静香ちゃん、ごめん、待たせてしまって。」

 謝罪しかなかった、警察に連行されながら良い謝罪がないかと思ったがコレしかいえなかった。

 僕は次の言葉を握りこぶしをしながら待つ。

「いいのよ、仕方なかったのよ。」

 静香ちゃんはそれなりに僕を察してくれていたのだろうかニッコリ微笑みながら僕に言葉を返してくれる。

「静香ちゃん。」

 僕は静香ちゃんに寄り添おうとした。

 彼女から信じられない言葉が飛び僕は一瞬で泣きそうだったのが違う意味で泣かされることになる。

「それにしてものびたさんに気質が会ったとは、実は私も…」

「え、それは…」

 ドラえもんの言っていたことがビンゴだったのか?時が戻るのならすぐさま戻したい。でもドラえもんは半壊状態、

ポケットとタイムマシーンはアイツの制御下にあるからロックされてて使えないし。

「あら、手に持ってるのはホワイトデーの?」

「コレは…」

「なんでしょう?」

 僕が考えている間に彼女は僕の手から破いた包み紙にくるまれた例のブツを取り出す。

「これは、薔薇鞭!」

 この瞬間僕の性癖はMへと決定される瞬間が見えた。

「ありがとう。」

 相変わらず恵画を男絶やさず答える。それがまた恐怖に感じる。

「え、そんな…」

 そしてときは動き出す、本気でスタンドが欲しくなった。

「それじゃああたしの家にでも来る?豚男!!」

 もうだめだ。僕はおとなしく彼女に飼い犬のように腰を低くし彼女についていった。

 一方、脳裏ではドラえもんを何とか修復しようと考えていた。

 

オマケの話 野比の奇妙な大百科

 アレから3ヶ月くらい、身体に蚯蚓腫れやら縄の後などが身体にたくさん出来ました。流石にもういやだとおもい、

2ヶ月前にドラえもんの部屋の布団の下にあった奇妙な本を見つけ、その中に丁度直し方があったのでドラえもんの修復中です。

そして、いよいよ完成の時が来た。

「スイッチオン!」

 最後の仕上げを終わらせ、ドラえもんの尻尾を景気良く押した。なにやら蒸気を発する音とかがするがこれで成功なのだろうか。

 そして十分断ったあとでもこの状態が続いている。

「どういうことだ?失敗したのか?このド畜生があああああ!!」

 痺れを切らし、座らせていた状態のドラえもんの頭にサッカーボールキックを食らわせた。そのおかげなのか、

突然ドラえもんの手が不気味に震えだし始めた。

「これは!」

 手の振るえを機に足、頭も震え始める。

「こいつぁ!成功したなあ!!」

 その場でドラえもんは立ち上がり、震えをなくして僕の方をむき何かいようとしていた。

「なんか言ってみろ、ドラえもん!」

「どうしたなり?のびた?」

「え、いまなんつった?」

 あまりの言葉選びに背筋がもの凄く凍った。コロッケが好きそうなロボットの方に移っちまってるような。

「だいじょうぶか?のびた?熱は無いなりか?」

「だめだああああああああああ!」

 近くにあった修理に使ったハンダこての先でぼこぼこに再起不能になるまでさし続けた。

「くそ、一体何の本…」

 良く見ると奇天烈斉様が書いた…

 勢いあまって無言で僕はそれを破り捨てた。

 そして一年後

 

 

「良く考えれば大百科にタイムマシーンの作り方が!まあ、いいか最近しばかれるの好きになったし。」


おしまい

 

 


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