工事中でのこと

バニーボーイさん

 

犯行編

古畑「この小説はパラレルワールドであったりパラレルワールドでなかったりします、
え〜つまり私が何を言いたいかと申しますとこの小説は随分なご都合主義で出来ているということです。
ご都合主義といえば〜」



ゆっくりと勉強机の引き出しをあけた。

ちゃんと鍵を閉めていたから大丈夫だと思うが……。

スネ夫「あった……」
おもわず安堵の声をこぼす。
小さなカプセルに入れられた粉状の白い毒物……シアン化カリウム通称青酸カリ。

もうそろそろだろ、飲み物の中にサラッと入れて終わり。
俺の人生、高校に入ってでも壊されたくない、まさかあいつと同じ高校とは……今のうちに殺しておくのが無難だ。

そのカプセルをハンカチで包みポケットに押し込みニタニタと笑いながら家を後にした。


14時 30分

ジャイアン宅

ジャ「よ、久しぶりだな」
スネ「昨日あったけどな」
ジャ「今誰もいないんだ、上がれ」
スネ「あぁ」
2人は2階の部屋に上がった。
ジャ「さっそくだが約束の物は?」
スネ「ずいぶん早いね」

ジャ「あたりまえだろ、早くよこせ、ないのか?あるのか?」
スネ「あるよ、その前に飲み物くれないか、喉が渇いちゃって」
ジャ「うちジュースとかないぞ」
スネ「じゃあ水道水で」
ジャ「OK」

すべては順調に進んでいる。

持ってきたコップの数は2つ、ちゃんと水が2つとも入っている。
ジャ「それで、早く物を」
スネ「玄関に置いて来た、重かったからな」
ジャ「なんだよそれを早く言えよ、取ってくる」

ドタドタと慌しく階段を下りていった。

さ〜てと、これからが本番だ。
まず手前にあるコップを一気に飲み干す。

そして、あのカプセルをポケットから取り出し、サラサラとジャイアンが飲むであろう水の中にシアン化カリウムを流しこむ。
無臭で水に溶けやすい。条件が揃っている。

家にジュースがないことはすでに計算済み、あのけちなおばさんがジュースを買いだめするはずがない。

後は自前のボールペンでクルクルと回し溶かす。

スネ「完全だ……」
そのときグッドタイミングでジャイアンがまた慌しく上がってきた。

かなり汗をかいている。

こんな時期なのに、どれだけ走ればあんなに汗が出るんだ、まあいい暑ければすぐにコップに手を伸ばすはずだ……
ほら、一気に何も怪しまずに、今お前の体に大変なものが入っていることも知らずに、のんきに……飲み干した。

ジャ「いやぁ、芸能人100人のサインをくれなんて無理な注文聞いてくれてありがとう」

心にも思っていないことを……さぁてと、後はあいつの無残な死ぬ瞬間を見て終わりだ。
ちらりと腕時計を見る。

ジャ「いや〜、すばらしいなぁサイン、……なんだか暑い、地球温暖化が進んでいるんなぁ」
お前が走ったからだろ。

ジャ「そうだ、お前知らないかもしれないが3時から4時までの間は水道工事してるから断水するんだぜ、
今のうちに水……を……ゲフッ、ゴホッ、ゴホッゴホ!」

そうら効いてきた。

ジャ「ウ、アアアアアア」
さぞ苦しいだろうな、二ヒヒヒヒ。

そして、何度か血を吐いた後倒れこみピクリとも動かなくなった。

スネ「さぁ〜てと、計算どおり計算どおり後はこのサインを全部持って帰っておしまいだ」

今何時だ、3時か……。

思った以上に時間かかったな……まぁいいや、任務完了!これより帰還する!

捜査編に続く

 

この話は続きます。

 


 

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