第三十章
「アマデウス」

(記:抹消さん)

隊長らしき男の合図によりマスクをした人間たちが広がる。手に持っているライフルらしき装備の点検をしている。

その時、銃弾を入れる手には注射器があった。

「ま、まさか捕獲するきじゃ…ありえない!対薬物等のプログラムを体に組み込んだのは俺とアイツぐらいだ!まさか…」

銃の点検が終わったらしい。隊長らしき男はマスクをはずす。

「ヨハン!なんで生きているんだ・・・もしやアイツは・・・」

ヨハンは防護服の下に忍ばせておいた十字架を取り出し、下っ端たちにマスクをはずし自分と同じようにしろという合図を送る。

ヨハンは陣形のど真ん中に立ち叫ぶ。

「われら『アマデウス』は神に愛され下のであり唯一無二の神に接するものたちである!今ここに神との契約を果たさんとする!!」

十字架を家の焼け焦げる煙が覆う空に掲げ、妙な呪文を唱え始めた。いや、多分これは聖書の言葉か?

そうこうしているうちにアルティメットシィングがやってくる。なぜだ?何故この血に今アルティメットシイングが?これもヤツの計算のうちか?

僕はただ眺めることしか出来なかった。彼らは十字架をしまい込み、マスクを再度かぶる。戦闘隊形に入り待ち伏せした。

「照準用意!!私の合図で打て!!」

どうしてもとめたい!いまやつらにソイツをつかませたらどうなるんだ?そして自由に動かせたら?俺は陰でひっそりと

見つめることしか出来ないのか!!俺の心はドつぼへとはまってゆく。

 

「あいつがいっていたときは確かこの時代、アイツは間に合うか?」

暗いくらい部屋の中で男は独り言を言う。

アマデウスの誕生の時……

 

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